8代将軍 徳川吉宗。
時代劇でシリーズ化されたテレビ番組で
誰もが知っている人物。
吉宗が実行した享保の改革とはどんな
ものだったのでしょう?
お米は、現在のお金ような存在でした。
【武士がサラリーマン】
今まで「半農半武」だった武士は都市で
生活するようになります。
いわゆる現代のサラリーマンや公務員
みたいな立場だったようです。
農村は小規模な家族労働の稲作農業
生産が発展、すると、コメが余り
米価は下落し続けます。
【コメから貨幣経済へ】
享保時代を30年さかのぼる元禄時代は、
貨幣流通量の増加で空前の好景気に沸き
京都・大坂で生産された「ブランド品
」が消費地江戸に流通するモノの流れを
作り貨幣経済が浸透します。
【農民、武士層が困窮】
反面コメを売って農具や肥料を購入する
農家やコメを給与としている藩や武士の
経済は困窮しました。さらに天災続きの
追い打ちでバブル崩壊、財政難のなかで
享保時代が始まるのです。
8代将軍になった吉宗は、のちに
「米将軍」と呼ばれたほどコメの値動き
や流通、特徴を調べ対策を練ったようです。
【米将軍の手腕】
増産で米価が低下するのを防ぐため
市場に介入して流通量を削減することで
米価を引き上げる政策を打ち出します。
具体的には
・大坂に設置されていた「堂島米市場」を公認
・諸大名にコメを買わせる「買米令」
・飢饉に備えてコメを備蓄する「囲米」
・江戸や大坂にコメの流入を防ぐ「廻米制限令」
・「酒造制限令」を解禁など
複数政策でコメの消費量を増やそうとしました。
現代のコメ政策も非常に似ているところが多く
コメのコントロールが至難の業だったのが
うかがえます。
「米将軍」徳川吉宗はコメだけでなく他にも
様々な改革を実行した名将軍。
今後も米ネタ、三重ネタ、桑名ネタ
を紹介できたらと思っています。